東野圭吾作、「容疑者Xの献身」を読みました。
面白かったです。 あまりの面白さに、立て続けに2回読みました。
先月ウチの会社でオフィスレイアウトの大々的な見直しが行われ、各部署が順次引越し(我々の部署は6Fから7Fに移動)をしたのですが、俺様とロッカーが隣り合わせだった親友のジョージ・クーニーが荷物を整理している際に、この本面白いよ、あげると文庫本をくれました。 「シリーズ物で、他のはつまらないけど、これは面白い」 とのこと。 小説の趣味は割りと合うクーニーと俺様なので、正直全然知らない話だったけど、まあ暇つぶしに読んでみるかと思い読み始めたら、初っ端から無駄の無い描写で、あっという間に引き込まれてしまいました。
後で色々調べたら第134回直木賞受賞作なんですってね。 ミステリ作品が直木賞を受賞した実績って、過去にどれぐらいあるんでしょうか?
決して殺人を肯定する訳ではないけど、読んで、感動して、グアングアン泣いてしまいました(2回とも)。
この作品、当初発表された時は、 「容疑者X」 という題だったらしいですね。 後に何かのタイミングで「容疑者Xの献身」に改題されたとか。
献身、contribution。 誰かが誰かの為に、あるいは何かの為に、身を粉にして、あるいは身を挺して働く。 それは身の安全を守るという物理的な目的の為かも知れないし、名誉を守る、誇りを賭けるという信義上の目的の為かも知れない。 あるいは、単に愛のためかもしれない。 でも、一番人の心を打つ行為、状態かも知れませんね、献身。 叙事詩のようで叙情詩のような本作が、多くの読者に支持されている所以でしょうか。
また、 この本が本格ミステリーか否かの議論が世の中にある(あった)らしいですね。 「本格ミステリベスト10」に選ばれるに相応しいか否か?がその争点と理解していますが、実に下らないですね。 だって、それって、本やコンテンツ、出版に携わる提供側のロジックですよね。 消費する我々としては、本格かどうかなんてどうでも良くて、面白ければ読むし、つまらなければ本格だろうが、元祖だろうが、初代だろうが手に取らない。 勝てば官軍、負ければ賊軍。 手段を目的化せず、面白い作品を作ってくれれば、それで良いです。
最後に、 この本の面白さは、読んでみれば納得いただけると思うし、基本的に読まれる方のご判断にお任せしたいが、個人的に秀逸だなと思うのは、”本の薄さ”です。つまり、”話の短さ”。 これだけの題材を描こうと思ったら、普通上・下の二巻になっちゃうんじゃないかな? この長さに収めているところに、作者の無駄の無い描写力と構成能力が現れているのでは?というのが個人的な見解です。
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Tags: ガリレオ, ミステリー, 容疑者Xの献身, 東野圭吾, 直木賞